ブレイド・オブ・アルカナ The 3rd Edition リプレイ ハイデルランド英雄譚 (ファミ通文庫)
- 作者: 菊池たけし,稲葉義明/F.E.A.R,田口順子,みかきみかこ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/04/28
- メディア: 文庫
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きくたけの『ディングレイの魔核』と稲葉の『まことの騎士』で、挿し絵のみかき絵に「ハイデルランドの夜は暗い――。」とかあるのがちょっと台無しな感じではあるが、基本的にはどっちも面白かった。
『ディングレイの魔核』
いつものきくたけ節なので、流し読みすると「セブンフォートレスかよ!」って思わないでもないのだが、よくよくPCの立ち位置とかハンドアウトとかみるとちゃんとブレカナっぽいシナリオなのだ(笑)まー演出面とかが派手なので、「セブンフォートレスかよ!」って思ってしまうのだろうが、多分きくたけのマスタリングがそうなんだろうなー。あと、ストーリーに直接関係ない内容を入れるか入れないかの差とかそんな感じ。
と言う訳なので、ブレカナやったことない人とか良く知らない人に表面だけで「これがブレカナなのかー」と思われるのはちとイヤだが(笑)きちんと内容を理解すれば後述の『まことの騎士』よりスタンダードなブレカナシナリオだと思った。
『まことの騎士』
一見「これぞブレカナ!」って顔をして実は非常にトリッキーなシナリオ(リプレイ)。
普通の騎士の話とかは興味がないので今まで読んでなかったのだが*1、文庫で読みやすくなったので読んでみた。話とかはブレカナっぽい背景(歴史)を上手く使っていて、厨なわしにはそれほど面白くもないのだが(笑)わりと便利に使われているであろう『特殊因果律』を条件を満たさないと使えない4つ目の奇跡みたいな使い方をしているのが非常に面白い。
PLに分かり易い形で制限を与え、シナリオ中にその制限を解除するイベントを起こすことで、各PCにスポットライトの当たる部分を作りつつ、システムにもそれを反映させている。実際に言われたことはないが(笑)良く聞く「人のPCの見せ場取るな!」的な話の時、よく「神業(奇跡、加護なんでもよろしい)を使う時がそのPCの最大の見せ場です」的な模範解答を聞く訳なのだが、その見せ場をシステム的兼シナリオ的なギミックとして1つ追加しているのは凄いなーと思った。
ま、『PCの見せ場は平等に』とか欠片も考えないオレサマには関係ないっちゃ関係ないんだがな(笑
ってーな訳で、個人的には『ディングレイの魔核』が王道的ブレカナシナリオ。『まことの騎士』がトリッキーなもう一歩踏み出したい人向けのシナリオって印象。どっちも、面白かったです。
*1:2回ほど読みかけてオープニングで投げてるw